What is the Original Machiya design 西陣の町家リノベーション

Art Trip Nishigin Kyoto

Nishigin  Campton  Gotsuji  Kyoto  Japan
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町家建築 リノベーション 空間デザイン

ここ数年増えてきた、古民家や町家のリノベーション。今回それを体験することができる宿泊施設。予約した先は京都中心部から少し離れた、着物で有名な西陣。チェックインよりもかなり早く到着したので、界隈を少し歩いてみた。先ず到着したのは、銭湯をリノベーションしたカフェ「さらさ西陣」。当時のままのタイルも美しく、内装も見応え十分!昭和5年創業のデザインに触れられるのは貴重。

ここから西陣織会館まで歩いて約20分。現在は織物の町という雰囲気は感じられない。館内には西陣町家の代表的な構造を示した模型と共に説明がされている。
『鰻の寝床と言われる奥深い家の中に、一本、通り庭が通っています。その奥に織機があったりしますが、道路から格子戸を隔てた店の間では机を置き、物品の受け渡しが行われます。店の後方には糸棚とその隣の絹棚という製品を置く棚があります。更に奥の部屋では、図案意匠を考案されることが多い。』とのこと。

そして本日の宿「Campton 西陣 五辻 有馬」に到着。この浄福寺通りは北に少し上ると織成舘などがあり、かつては商家も多かったのではないかと感じられる。町家は職住の併用住宅であり、細長い建物はいくつかの空間が用途によって分けられている。先ずは奥の「客間」で施設の使い方の説明を受ける。

その後、ゆっくりと、町家の作りを見てみる。入口の空間を「店」、奥へと向かう通路「通り土間」には台所(かまどと洗い場)、庭を眺める接客空間の「客間」、その奥に生活空間である「居間」という構成。建築のハイライトはやはり、通り土間から天井への吹き抜け!階段と収納棚が一体化した設計は用の美。このような機能の追及から生まれる美しさこそ日本が得意とするデザイン。日本の狭い住宅から生まれたセンスは無印など代表されるシンプルなデザインで世界でも愛されている。

後日、聞いた話では「五辻」客間から奥は2002年に建てられた新しいもの。「有馬」は1880年代の建物と言われており、糸問屋のお屋敷だったとのこと。きっと、往時は西陣織会館で見た模型そのままの日常がここにあったはずだ。
Atsuko Imai

Campton西陣