YANESEN 谷根千

The Walk Around

TRAVEL GUIDE
Yanaka Nezu Sendagi  Tokyo  Japan
谷中   根津   千駄木 旅行 東京   日本

東京の下町、地理的な平坦な土地を指す下町ではなく文化的な雰囲気と気質を指す下町、それが谷根千だ。武蔵野台地の丘陵の位置し、大規模な開発とは無縁の寺町には戦災を免れた東京がある。家族経営の商店が点在する路地、温かい人々に触れる喜び、このありふれた風景こそ理想の暮らし。しかし、この場所も時の流れには逆らえない。エリアの良さを損なわない新店舗がオープンし活性化される反面、戦前から残る日本家屋は少しづつ建て替えられている。そして2020年後半、谷中のシンボル「ヒマラヤ杉」も姿を大きく変えた。「The Walk Around」時の流れを感じ、坂道の多い路地を目的もなく歩く、気がつけば夕暮れ、ハイライトは谷中銀座”夕焼けだんだん”。

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SEE
<根津神社>
根津  神社 観光

春になると根津神社のつづじのことを思い出す。その年の「文京つつじまつり」の日程をチェックし、おそらく今年も4月中旬が見頃だろうとカレンダーに目をやる。この時期だけは慎ましく品のある根津神社が華やかに彩られる。重要文化財に指定される社殿と斜面の高低差を利用したつつじ苑、周囲を歩けば、わずかに残る遊郭の面影と文豪ゆかりの地、「The Walk Around」春から夏に変わる季節に歩きたい。
根津神社

EAT
<釜竹>
根津 饂飩 うどん 日本料理

根津の街並みに完璧に調和する「蔵」をリノベーションした大阪に本店を構える手打ちうどん店。1910年「蔵」とクラシックガーデン文京根津の庭を望む増築部分の明るい店内の一体感。共に隈研吾氏のデザインであり、美味しいうどんを完璧な空間で楽しむことができる。連日多くの人が訪れる人気店だが、待つだけの価値は十分にある。
釜竹

SEE
<Sentoビル 旧宮の湯 & 亀の子束子 谷中店>
商業施設 ショップ

2007年に廃業した銭湯「宮の湯」をリノベーションし、2020年にオープンした施設。近隣で唯一シャワーが使えると親しまれた銭湯に愛着を抱く人も多い。”亀の子束子”の店舗は勿論、随所に残された銭湯の設えもチェックしたい。
亀の子束子谷中店

SEE
<へび道>
根津 千駄木  観光

その名の通り、へびのように曲がりくねった道。元々は藍染川という不忍池に流れ込む小川が暗渠化されたもの。1921年から暗渠化の工事が始まり道路となった。100年前の姿を想像しながら谷中銀座に向かって歩きたい。
へび道

EAT
<菊見煎餅総本店>
千駄木  煎餅 せんべい 和菓子

森鴎外、夏目漱石、高村光太郎が居を構えた団子坂に鎮座する雰囲気抜群の煎餅店。文豪に愛された四角いお煎餅はパリッして香ばしい。いくつか買って、1枚だけ紙に挟んでもらって食べ歩き。オススメは香り高い”茶せんべい”!
菊見煎餅総本店

EAT
<中野屋>
谷中  佃煮 つくだに 日本料理

大都会の東京、谷根千を歩けばほっとする。そして、出会う味にもどこか懐かしさを感じる。1923年創業の素敵な佃煮のお店。この素晴らしい風味を外国のゲストにどう伝えたら良いか?こちらで購入して、ご飯んと一緒に味わう機会をどう作るか?課題はあるが何とか魅力を伝えたい。オススメは葉唐辛子、浅利、角煮、鰻、お店のおばあちゃんの笑顔。
中野屋

SEE
<ヒマラヤ杉 & みかどパン店 & 富士塚>
谷中  観光

2020年後半の剪定によって大きく姿を変えた、谷根千のシンボル。みかどパン店さんの先代辺りが戦前に敷地に植えたヒマラヤ杉が成長し、三叉路を覆い隠す程に成長。2019年の台風で枝折れがあり、安全の為、地域の方々の尽力で現在の姿となった。みかどパンさんの反対側には小さな富士塚「谷中富士」ここは江戸の富士山信仰を今に伝える場所でもある。ヒマラヤ杉の健康を願いつつ、この場所を歩きたい。
みかどパン店

MUST STAY
<旅館 澤の屋>
谷中  旅館 宿泊

谷根千に暮らしてみたい。海外からのゲストはここでの滞在で古き良き東京を知ることができる。ここは谷中の自分の部屋、是非、何日も滞在したい。面白いのは館内のいたるところに書き記された、暮らしの作法。一つづつ読んで実践してみる。それはゴージャスなホテルよりもずっと素敵な経験だ。チェックアウトし、旅館の皆さんに見送られて歩き出す。澤の屋は離れて10分もするとまた帰りたいと思う場所。
旅館 澤の屋