The Art of Fragrance 京都で香りの文化に触れる

Art Trip  Kyoto Incense

Yamadamatsu  Incense  Kyoto  Japan
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日本では香りを纏う人が少ないけれど、海外では香りで自身を印象付ける人や場所が多い。香りに対しては得意ではなかったものの、接する機会が多くなり興味を持つようになってきた。渡航先でのフレグランスのエッセンスは主にムスクと花や果樹などの印象があり、日本では?と調べると京都の老舗での調香体験に目がとまった。京都出張の際、午後の数時間をフリーにして予約を入れてみた。先ずは基礎知識をつける為に松栄堂薫習館へ。超初心者でも楽しくお香に親しめるようになっている。かおりBOXのアイデアはユニーク!

薫習館

薫習館を後にして山田松香本店へ向かう。歩いていると、どこからともなく様々な香りがしてくる。見渡すと、この界隈には漢方屋さんなども見受けられる。かつて香木は鎮静効果あると重宝されたり、香りは薬とも言われたことから、この界隈にはそんな文化もあるのだろうか?

予約した調香コースは15:30から。店内にはひと言でお香と言っても様々な商品があり、敷居が高そうな物から気軽に持ち運べるものもある。奥には立派な薬棚が。お馴染みさんはここで自分の香りを依頼するのだろう。

いよいよ体験スタート。まずはそれぞれの原料についての説明。これが初めて聞く私には楽しい話ばかり。伽羅はベトナムのごく一部の木のかさぶたのようなもので、切ってみないと存在は分からないし、龍涎香はマッコウクジラの結石!!で偶然見つけるしかない。香料の全てが奇跡のような旅をしてここにたどり着いたものばかり。そんな貴重な貴重な香りをこれから自分好みに調合する。まず作りたい香りをイメージする。甘い香りは温めると香りが増すので、温めた時の香りも想像しながら9種類の香料を調合する。出来上がりをイメージしてデザインする。これって普段の私の仕事と同じだな、と思いなが初挑戦を楽しんだ。

家に帰ってきてから静かに香を温め私の香りを嗅ぐ。練香の時とは違い、温めると最初硬い香りで、後甘い香りが長く覆う。イメージとは少し違ったけど、これが今の私の気持ちなのかも。調香って楽しい、ハマりそう!
Atsuko Imai

山田松香木店