The Minimalism and Elaborately Design 重森三玲庭園美術館の設え

Art Trip Kyoto Garden

Shigemori Mirei  Garden  Museum  Kyoto  Japan
重森三玲庭園美術館 吉田山  哲学の道  京都  観光  日本
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日本の伝統美に対する興味が年を追うごとに大きくなるのは私もそんな年齢になったから?と感じつつ、日本の美が凝縮された京都を巡る。私の『京都で行くべきリスト』の中のひとつが、重森三玲庭園美術館。街歩きのスタートは町屋リノベーションで評判のブルーボトルコーヒー京都カフェから!ブルーボトルコーヒー

見学時間まで哲学の道を歩く。快晴の中、法然院や銀閣寺などに立ち寄れば、あっという間に時間が過ぎ、歩数計はグングン伸びていく。気づけばもう予約時間に近づき、遅れてはいけないのでタクシーで目的地へ。

現地に到着し、案内に従って入ると、縦へ伸びる勢いのある石組と苔と白砂のコントラストが美しい庭が早速目の前に。少しづづ石の角度を変え、全ての石が隠れることなく表情が見える小気味良いリズム。インスタレーションアートようだ!

重森三玲氏の孫である館長の重森三明さんのガイドは庭園の設えだけにとらわれず、時代背景や文化の起源など、話が幅広い。さらに見学者からの鋭い質問に興味深い説明が続き、充実の見学会。
1969年に新設された茶室「好刻庵」は、隅々まで三玲氏のこだわりが詰まっている。襖絵は一見すると、青と銀の市松に波のシルエットがモダンに描かれているだけだが、そこには銀とプラチナの色の違い、わざと朽ちさせたた表現と配置、この波に相応しい襖引手の位置などなど‥全てが計算されている。知識と技術を尽くしているからこの単純なデザインでこの間が持つのかと納得!氏の茶の世界から始まる芸術への造詣の深さにに、ただただ感銘を受けるばかり。

『Simple is the best』日本人が好む言葉で、今の時代全てにおいて求められていることかもしれない。でもそれは単に削ぎ落とすだけではなく、とても手間がかかることで、一番知識を必要とする難しいことなのだと改めて感じさせられた空間だった。重森三玲庭園美術館

Atsuko Imai